【現場証言】吉祥寺ソープランド女性が刺された事件で注目される“風俗嬢の防衛本能”─差し入れは口にしない、交通系ICも使い方次第で行動範囲が知られる可能性も 夜職女性たちの自衛術

CASE

東京・吉祥寺のソープランドで5月17日、女性従業員が刺された事件が発生した。この事件は接客業として働く風俗嬢たちに大きな衝撃を与えた。客と密室で接する仕事である以上、現場では常に“警戒心”が求められているという。

「店でも、“少しでも異変を感じたらすぐスタッフを呼んでほしい”とは日頃から伝えています」

そう語るのは、歌舞伎町の風俗店で勤務する男性スタッフだ。

■“違和感”を軽視しない現場

店舗では以前から、女性キャストに対し「何かおかしいと感じたらすぐ連絡すること」を徹底しているという。

「急に態度が変わるお客さんもいますし、会話のテンションが不自然だったり、妙に執着してくるケースもある。本当に小さな違和感でも共有するようにしています」

特に個室接客では、スタッフが常に室内の様子を確認できるわけではない。そのため、現場では“感覚的な危険察知”が重視されている。

「大きなトラブルって、完全に突然というより、“なんか変だな”から始まることが多いんです」

■差し入れをその場で口にしない女性も

また、風俗店では客から飲み物や菓子などを差し入れされるケースも珍しくない。しかし、実際にはその場で口にしない女性も少なくないという。

歌舞伎町のソーフランドで働く風俗嬢はこう語る。

「お客さんから食べ物をもらっても、私は基本的にその場では食べませんでした」

理由について聞くと、

「何が入っているか分からないからです。もちろん普通のお客さんがほとんどなんですけど、“絶対安全”とは言い切れないので」

と話した。

店側から明確に禁止されていたわけではないものの、女性同士の間では自然と警戒感が共有されていたという。

「“もらってもすぐ食べない方がいいよ”みたいな話は普通にしていました」

■交通系ICカードにも警戒感

さらに、客から交通系ICカードを渡されるケースもあるという。

「“交通費に使って”って感じで、チャージされたICカードをもらうことがありました」

しかし、これにも警戒する女性は少なくない。

「履歴を確認できる可能性もあるので、自宅の最寄り駅とか生活圏では使わないように気をつけていました」

特に、接客中に“距離感がおかしい”と感じた客から渡された場合は慎重になるという。

「執着が強そうなお客さんって、たまにいるんです。“どこまで知られるんだろう”って怖くなることはありました」

■“警戒しながら接客する”という現実

風俗業界では、客との距離の近さが仕事の特徴でもある。しかしその裏では、常に“自分を守る意識”が求められている。

「普通に見える人でも、何があるか分からない。それがこの仕事です」

今回の事件を受け、現場では改めて危機管理について話題になることも増えているという。

「怖がらせたいわけじゃない。でも、“警戒しすぎなくらいでちょうどいい”という感覚はあります」

――密室で客と向き合う仕事だからこそ、現場では今も静かな緊張感が共有され続けている。

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