2025年6月、ラスベガスへ渡航した歌舞伎町のホスト4人が、アメリカ入国時に拒否され、日本へ強制送還された。
当事者らによれば、入国審査ではSNSやLINEの内容まで確認され、「純粋な観光目的とは認められない」と判断されたという。
約8時間に及ぶ拘束。
その後、日本への帰国便に乗せられた。
この出来事は単なる「旅行トラブル」では終わらない。
そこには、日本と海外で大きく異なる「ホスト」という職業への認識が浮かび上がっている。
「ホストは誰でもなれる仕事。でも社会的評価は高くない」
CASEFILE編集部は、現役ホストに話を聞いた。
彼はまず、ホストという仕事について率直にこう語る。
「ホストは誰でもなれる仕事です。容姿をそれなりに整えて、一通り世間話ができれば誰でもなれます。もちろんある程度の年齢制限はありますけどね。」
一方で、社会的な立場については厳しい現実を口にした。
「社会的に見れば底辺の仕事ですよ。水商売という扱いなので、クレジットカードは作りづらいし、ローンも組みにくい。部屋を借りることだって普通の会社員よりハードルがあります。」
歌舞伎町では華やかな世界として映るホストクラブ。
しかし、その肩書きは金融機関や不動産業界では今なお厳しく評価されるケースが少なくない。
海外では「接客業」ではなく「性的サービス」に近い印象も
今回、入国審査で問題になったとされるのは、ホストという肩書きだけではなく、SNSでの発信内容や渡航目的との整合性だったとみられる。
しかし海外から見れば、ホストという文化そのものが特殊だ。
別の現役ホストはこう話す。
「海外から見れば性的な職業と見られてもおかしくないと思います。」
さらに、
「特にアメリカやヨーロッパみたいな女性ファーストの国からしたら、ホストなんて理解できない仕事でしょうね。」
日本では「夜職」という一つの業界として存在しているが、海外では同様の文化が一般的ではない国も多い。
そのため、ホストという職業自体が現地でどのように受け止められるかは、日本人が想像する以上に大きな隔たりがある。
一度の入国拒否が、その後の渡航にも影響する可能性
今回の件について、前出のホストは今後の影響を懸念する。
「アメリカに入国できないってことは、ハワイやグアムにも行けない。さらに英語圏やヨーロッパにも影響が広がる可能性はあると思います。」
実際に、アメリカで入国拒否を受けた事実は、将来の渡航時に説明を求められるケースがある。ただし、それだけで他国への入国が一律に拒否されるわけではなく、各国が個別に審査を行う。
それでも、一度ついた記録が今後の海外渡航で不利に働く可能性は否定できない。
世界の常識は、日本の常識ではない
ホストという職業は、日本では一つのサービス業として成立している。
しかし国境を越えた瞬間、その見え方は大きく変わる。
今回の強制送還騒動は、4人の旅行が中止になったという話ではない。
日本では当たり前に存在する職業が、海外では全く異なる意味を持つことを、多くの人に突きつけた出来事だった。
「世界ではどう見られているのか。」
その現実を、歌舞伎町のホストたちは身をもって知ることになった。


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